230310 ランダム
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* Haruru *

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夜のパーティ (2)



 + 夜のパーティ (2) +



「す、すごいポジションだよね。この席」


「うん。司がよく見える」


花沢類とあたしのダンスパーティの席は・・・

お得意様のお嬢さんと道明寺の席がよく見える。


「ね、ねえ?道明寺、何か睨んでない?こっち」


「え?睨んでるの?あれ」


って花沢類は言いながら、おもっいきり睨んでると思われる道明寺に、にこやかに手を振っていた。

椿お姉さんが近くにいるからか、ずっとムスッと黙ったままこっちを睨みつけている。


「ちょ、花沢類!!」


「だって司面白いんだもん」


ははははは・・・もう苦笑いするしかできない・・・。



「よぉ牧野。類」


「西門さん!!」


「あれ?牧野は司と踊んねぇーの?」


「総二郎あれ見て」


「ぁあーそういうことか!!大変だな。牧野も」


「ほんとよ。さっきから睨まれっぱなし」


「まぁ頑張れよ!!じゃあな」


ったく。


「西門さんももっと考えてくれても良いのに」


「牧野」


「何?」


「せっかくのダンスパーティなんだから楽しもうよ」


「花沢類・・・」


あたしは何かジーンとしてしまった。

あたしったら馬鹿だ。

道明寺の対策のことばっかで、花沢類のこと考えてなかった。

そりゃ言うよね。


「ごめんね、花沢類。あたし・・」


「牧野がアホな顔してないと退屈しそうなんだもん」


「へ?」


な、何を言うんだコイツは・・・。


「は、花沢類!!」


「牧野声うるさい」


「おい!!てめーらっ!!」


道明寺が自分の席から声をあげている。


「次は司?」


「何いちゃついてんだ!!もっと離れろっ」


「ば!!違うわよ、道明寺!!」


すると花沢類はあたしの手をとり、ニコニコしていた。


「類てめーっ!!ブッ殺す」


ダンスパーティ会場に声が響きわたる。


この先が思いやられる・・・・・。

早く家帰りたいよぉ(泣)




<続く・・・>


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